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続けていること、合氣道(昔は柔道)。

[2015.08.08]

以前から、近所に合氣道の道場があるのは知っていました。興味はあったのですが、まさか自分が道場(研心館)の門をくぐるとは・・・。

最初は長男を通わせて見学という形でついて行ってました。
何度か通っていると指導をされている先生の中に当院の患者さんがおられ、色々話をしているうちに「是非始めてみたら」と誘われたのです。学生時代のクラブではないので、仕事との兼ね合いで続ければよいとのことでした。2005年の春のことです。

ほかの練習生は道場で胴着に着かえるのですが、自宅から歩いてすぐなので、私は自宅で着かえて通っていました。勿論まっさらの胴着に白帯です。

そもそも合氣道は、大東流柔術 武田惣角の教えを受けた植芝守平先生が、自身の経験をもとに作り上げられたもので、守平翁は開祖として敬称されています。合氣道創世記の頃は、新宿 若松町にある合気会一つのみだったのですが、守平翁が亡くなられた後、高弟たちが合氣道における指導方針の違いなどからいくつかの分派に分かれました。西田辺の道場は、心身統一合氣道 氣の研究会 藤平光一先生の流派です。昭和町にも昭道館道場がありますが別の流派です。    

学生時代にクラブ活動として続けていた柔道は、試合があり 勝ち負けというものがありますが、合氣道には基本として試合がありません。柔術の流れをくむものなので負けイコール死につながります。練習ではなく稽古という表現になります。華道 茶道 舞踊において練習とは言わず稽古と表現するのと同じです。

稽古をつけてもらって 道を究め発表会(武道では演武会といいますが)で披露することになります。同じ技でも初心者の体裁きと有段者のそれとは、違って当然です。上級者の技 裁きを見て模範とします。

イメージ的には何か重い、昔の時代劇の町道場みたい、上下関係がうるさそうなど思いがちですが、決してそうではありません。勿論稽古中は真剣ですし、そうでないと事故につながることもありえます。正座にて上座(神棚)に礼、館長もしくは師範の先生に礼からはじまります。早い時間は子供クラス、その後で大人クラスの稽古が始まります。

堅苦しいことを述べてきましたが、実際大人クラスは高校生から還暦超えまでの年齢幅があります。若者たちは師範の稽古にしっかりついていけますが、我々の年代はどうしても無駄な動きが多いのですぐに息が上がってしまいます。若いころから合氣道を続けておられる方は別ですが、稽古日よって指導の先生がかわります。

館長先生と古参の先生以外は私よりかなり若いので、指導中も「あまり無理をしないように」とか、「夏場はこまめに水分補給をしてください」とか「小休止を取ってください」など、年配者向けの気配りがあります。道場は青畳なので柔道場を思い出すのですが、受け身の仕方など柔道と共通点があるのでもっと上手にできるのではないかと少し甘く見ていたのですが、現実は厳しいものでした。

「ちょっと待って、小休止」になってしまいました。昔のようには身体は動かず、頭で一度考えてから技をするというワンテンポずれる状態で稽古をしていました。反射的に自然と体が反応するとはいかないものです。

ある時館長先生の稽古の日、大人クラスの新しい入門者に、先生が「何故合氣道を始めたのですか?」という質問をされました。男女合わせて5名ぐらいであったと記憶していますが 女性の答えは「護身術を習得したい」「健康のため」、男性の答えは「武道を習得して強くなりたい」「心身統一を究めたい」などが多かったのですが、私の答えは少し皆とは変わっていまして、一言「袴をはきたい」でした。 何故なら女性は初心者から袴の着用が許されのですが、男性は有段者からという決まりがあるからです。 

私自身は真面目に素直に答えたつもりだったのですが、合氣道指導歴の長い館長にとっても、そのような返答は初めてだったようです。

一瞬の沈黙の後、「それも一つの目標ですから、しっかり稽古に精進してください」とのお言葉でした。

色付きの帯を目指して稽古に励んでいました。大人クラスは7級からのはじまりで、3級から茶色帯になります。一級から初段へのハードルはかなり高いものでした。齢40を超えた私にとっては、立ち技・座り技・剣技・杖・昇段に備えての稽古は、ダメ出しも多かったのですが、師範、先輩方の指導のおかげで無事合格することができました。

稽古を通して先輩、先生と言える付き合いが久しぶりに復活し、そのような世界に浸れるのは学生時代のクラブ以来です。

耳鼻科医になって勤務医時代は従業員でしたが、開業して院長という立場になると、一国一城の主 お山の大将にになってしまいます。自信を制するという点でも、武道を始められてはいかがでしょうか。私自身もコンスタントに続けたいのですが、膝に水が溜まったり、腰痛ヘルニアが出たりとかで、最近間が開いてしまっているのが残念です。

体調を整えて必ず復帰したいと思っています。

その時には現状報告を致します。

 

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